っぽさ

5月に出品予定の下書きを描いています。あくまで予定ですが、馬作品を何点か出そうかなと考えていまして。
 

馬に詳しい方はご存じでしょうが、実際の馬は下図のような4本の脚を前後に伸ばし、完全に地面から離れるような脚の動きはしません。こうした表現は、エドワード・マイブリッジが写真によって馬の脚の動きを解明する19世紀以前に描かれていた表現です。テオドール・ジェリコー作「エプソムの競馬」など有名でしょうか。

テオドール・ジェリコー 「エプソムの競馬」 1821年


最近、馬を描いていて、この脚の形の方が躍動感をだせる気がしています。既述したように実際にはこういう動きはあり得ないのですけど、本物どおりに描いても写真のような真似事臭さから抜け出せないというか。絵なんて所詮は嘘ごとですから、本物どおりに描こうとするより、事実と異なっていても如何に“らしさ”とか“それっぽさ”を表現できるか…そこに力を注いだ方がいいと感じています。そのニュアンスさえ描き出せるのならデッサン力もいらないし、理論すらいらないのかもしれませんが、とはいえそのニュアンスを作品内に反映させる為には、何らかの訓練を経て獲得した能力が必要になると思います。
 

というわけで、その“らしさ”を、より画面に滲み出させるため、明日は地元の小倉競馬場にいって取材してこようと思います。馬を描く上で、競馬場が近くにあるというのは本当ありがたい限りです。